メッセージ-40「最強手法は体験談を楽しそうに語ること」
ここまでのことで、「名刺はお金になる」ということは理解できたでしょうか?
携帯電話の連絡先リストが、一番役に立つリソースだということも。。
ですが、肝心なセールスができなければ、受注を得ることもお金にすることもできません。
そこで、ビジネス初心者でも簡単に成果が上げられる、「最強のセールス」についてお話ししていきます。
ちなみに、このセールス法は業種業態に左右されず、誰にでも簡単に使える方法でもあります。
ぜひ、試してみてください。
その方法とは、「自身の体験談を楽しそうに語る」というものです。
体験談を語るだけなら、テクニックはいりませんからね。
それでも、体験談ほど強烈に伝わるものはありません。
なぜなら、その人自身が実証し、喜びとして商品サービスの良さを語ることになるからです。
だから「お客様の声」はセールスアイテムとして、よく愛用されるわけです。
会社で採用ページを作るなら、「社員の声」を載せるというのと同じです。
ただ、お客様の声の弱いところは、熱量を実際の声として伝えることができないことです。
それに、お客様の声を紙やホームページで伝える場合、
本人が実在するかどうかも怪しげだし、コメントも提造されている可能性があります。
ですからどうしても、「お客様の声」では、
お客様の声が効果を発揮することはなく、むしろマイナスに働くケースもあります。
その点、セールスを行う本人がお客様の声として実体験を話せば、その場の熟量を伝えることができます。
あなたが、自分の心に響いた言葉や、印象に残った場所を真正直に語ればいいのです。
思うんですけど、「声」以上の表現があるのでしょうか。
ストレートに届けることができるので、真実味を持って伝えることが可能だということです。
それが、「ボイス」です。
自分自身が語るお客様の声というのは、テクニックなしに使える最強セールスなのです。
このようにセールスとは難しく考えずとも、
自分の体験談を話し、喜びを言葉として伝えることができればうまくいきます。
あとは反応率で、成約は決まるということです。
もし、そこで1件も売れないようであれば、対象顧客を間違えているか、
もしくは、あなたの熱量が十分対象者に届いていない可能性があるということです。
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物流マーケティング塾・塾長 江島裕
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メッセージ-39「あなたの最大のリソースを眠らせるな」
私の知人Dさんの話です。
彼は、「パソコンの保守」で細々と食っていましたが、
ある時を境に連日満員のセミナーを開催するようになりました。
その経緯をお話しします。
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Dさんはサラリーマン時代、パソコンのエンジニアをしていた方でした。
ところが不景気の煽りを受けて、会社を突如解雇されてしまいました。
あまりに急な展開に、行くあてもなければ、金もありませんでした。
そこで仕方なく、これまで行き来していた企業に電話でアポを取り、
「何でもいいので自分に仕事をさせてくれませんか」とお願いしてみました。
“電話で”というのは何故かというと、
まさしく彼の手元の携帯電話には、「連絡先の電話番号」というのだけが残っていたからです。
前職でこれまで、サポートをしてきた人たちの連絡先でした。
すると、その中の何件かが、「パソコンの保守管理であれば、頼めますよ」と快く仕事をくれました。
しかし、パソコンの保守管理だけでは生活するのがやっとでした。
その困窮していた頃、私は、個人事業者の集まりで、彼と知り合いました。
場所は、グループコンサルティングでよく利用させていただく、箱根湯本の『湯の里おかだ』の足湯です。
私は「その保守管理をストックビジネス化することはできないか」、という話をしました。
そうです。
あのキャッシュポイントの講義で出てくる、「ストック型ビジネス」です。
ちょうどその時期に、塾でストックビジネスの話をしようと思って、
何冊か本を読んでいたところだったのです。
それに啓発された訳ではないでしょうが、Dさんは愚直に、
「保守管理の固定契約」という自分のストック型ビジネスを提案して歩くようになりました。
塾の皆さんは思い当たるでしょうが、
このように、バックエンド商品やLTVを売り歩くというのは、間違っています。
ところがDさんは食うや食わずの状況を打開しようと必死でしたので、理論もへったくれもなかったのです。
でも、「救う神もある」とはよく言ったもので、そうこうする内に、転機がDさんに訪れたのです。
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顧客始点のソリューション
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Dさんが訪問を続けていくと、同じことを頼まれることに、気づいたのです。
それは、その時点でパソコン周辺でよく起きていたのは、Windows10のアップデートによる、
・データ破損
・写真などの各種データが消えてしまう
という現象でした。
これは企業であれ個人であれ、大問題です。
それが年2回、アップデートの度に起きていたのです。
しかし、Dさんの頭の中は、
・自分の仕事は、あくまでパソコンの保守作業
という固定観念に凝り固まっていたのです。
ですから、障害が起きて面倒になるぐらいなら、データ破損が起きないようにと、
これまでは「無料」で事前にアップデート作業を行ってあげていたのです。
当然、サポートを受けている会社からしたら、そんなことをしてくれていたとは知りません。
ですからパソコンの『保守業務の固定契約』をお願いしていても、逆に、
「何も障害が起きないのであれば、お願いする必要もないなあ」
と思われていたのです。
これでは、本末転倒です。
顧客のためによかれと思ってやっていたことが、
感謝されるどころか、料金をもらえていないという現実です。
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あなたにも見直し先は絶対にある
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そこで顧客に対し、Windows10のアップデートによるデータ破損が起きる危険性を、
あらかじめきちんと伝えると共に、対応策の必要を問うことにしたのです。
すると、当然のことながら企業も、重大事に備え「対応策を講じてほしい」と依頼するようになったのです。
その結果、Dさんは顧客のデータ破損を救う救世主になっていきました。
しかも、この話はこれで終わりではありません。
その話を聞いた同業者さん、つまり競合他社は、笑いながら、
「そんなの自分は、何年も前からやっているよ。
マイクロソフト自体が、そうしてWindowsのアップデートを定期的にやって、自分たちの稼ぎにしているんだ。
ついでに、俺たちも、定期的収入のチャンスを与えてもらっていると思っているよ」
と、言われたそうです。
Σ( ̄ロ ̄lll)がーん!
Dさんは自分の世間知らずに、大いに反省したそうです。
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訪れた転機
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そして、彼は思い至りました。
・同じような障害を受けて困っている人が、他にもいるのではないか
・であれば、それを世間に伝えないのは罪だ
・今すぐ勉強会を企画しよう
・Windows10が各社でアップデートされる前に緊急セミナーを開催しよう
『保守契約の固定契約』というバックエンド商品を引っ込めて、
『アップデートする前にやることセミナー』というフロントエンド商品を打ち出したのです。
彼はそうしてついに、世に打って出るテーマを掴んだのです。
すると、結果はすぐに現れました。
Dさんの顧客の1人に司法書士さんがいて、
自分の所属する司法書士会に声をかけ、さっそくセミナーを開いてくれたのです。
司法書士さんも多くが個人事業者であり、とうぜん、
パソコンのユーザーではありますが、パソコンのスキルなどない人たちです。
セミナーは大反響でした。
以降も司法書士会では、支部ごとに人を集め、連日連夜セミナーを開催するようになったのです。
Dさんは、司法書士業界では引っ張りだこの存在となり、新規顧客を一気に増やすことに成功しました。
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このように、サラリーマン時代は営業職ではなかった人であっても、
蓄積された携帯の連絡先電話番号さえあれば、世に打って出ることができるのです。
知らず知らずのうちに集めてきた電話番号であっても、充分に、ハウスリストなのです。
1件ずつキチンと向き合いば、思わぬヒントを掴むこととなり、ビジネスを生み出すきっかけとなります。
「自分にはアプローチする先がない」などと嘆いている暇があるのであれば、
Dさんに倣って、手元にある携帯電話から声をかけてみることです。
そうすれば、その1本の電話アポが新たな未来を啓き、自由と可能性を引き寄せてくれます。
それが、これまで構築してきた経験と人脈、つまりあなたのリソースの威力です。
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物流マーケティング塾・塾長 江島裕
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メッセージ-38「これまで集めた名刺をバカにしない」
前回の事例のように、すでに顧客がいる場合、顧客にマッチした商品を持ってくれば、
すぐに売上につながるということはわかって頂いたと思います。
しかし、これまで30年近くサラリーマンをしてきた人からしたら、
「私の場合、どうすればいいの?」と疑問を感じる人も多いと思います。
そんな人のために、顧客名簿がない人は、どのような視点を持てば、
ビジネスができるのかについてお話ししていきます。
そこで出てくるのが、これまでサラリーマン人生の中で積み上げてきた「名刺」です。
この名刺が、あなたにキャッシュと自由をもたらしてくれます。
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思わぬ引き合い
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私の事例をお話します。
私はご存知の通り、サラリーマンを25年やってきていました。
それで、独立したての頃は、やるべき事業とそれまでやってきたことを別個に考えていたのです。
ですから独立したら顧客リストは、新たにつくり直すものだと思い込んでいました。
そこで、最初は仕方なく、他社製品を販売するために、FAX-DMなどで新規顧客開拓を試みました。
でも一向に望ましい反応が得られませんでした。
そこで私は、今まで集めてきた名刺にアプローチすることにしました。
すると意外や意外、顧客からの反応はよく、話を聞いてもらうことができたのです。
さらにおもしろかったのが、
自分が売り込んでいた商品とは別のサービスが売れる、というような事態が起き始めたことです。
私が最初に売り込んでいた商品は、業務の見える化のアプリケーションでした。
業務を分解し、WBSにした後、
流れをフローチャートに落とし込み、かつ、
改善点評価をするという、
優れモノでした。
しかし、会社員時代の名刺をもとに何人かにアプローチをかけていくと、
売りたい商品である『見える化アプリ』には反応がありませんでした。
ところが、ある会社の私をよく知る人から、
「そんなアプリケーションソフトではなく、江島さんにうちの業務を見える化してほしい」
という要望が出てきて、なんとコンサルティングを受注してしまったのです。
この受注には、私はドキドキしました。
なぜなら、私はあくまで物流マーケティング、物流セールスの一環として、
業務調査や提案はしたことがありましたが、本格的なコンサルティングはしたことがなかったからです。
そう。
コンサルティング営業というのは実は名ばかりで、本格的なコンサルではないのです。
そこであわてた私は、本番までに何冊か本を読み、何とか糊塗したのです。
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次なる受注
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そのコンサルが始まると同時に、さらにおもしろい事案が舞い込みました。
それは、「物流センターの建設コンサルティング」の依頼です。
銀行マンで、かつてのマスターマインドの一人からの紹介でした。
「ある居酒屋チェーンが、物流センター建設のプロジェクトを、うちの銀行主導で開始した。
ところが、すぐに頓挫してしまった。
それで数人の専門家グループを作ることになったが、
江島さんに物流の専門家という立場で参画して欲しい」
というものでした。
とうぜん、私は「物流の専門家なんだかどうか不明でした」が、相手が
「とりあえず顔ぶれの一員として座ってくれていれば良い」ということで、
次なる要請を引き受けてきてしまったのです。
やり始めてすぐわかったのは、そのプロジェクトにリーダーが不在なことでした。
仕方ないので、私がプロジェクトを先導することになりました。
プロジェクト期間は半年でしたが、最後のレビューに、
その居酒屋チェーンのカリスマ経営者にプレゼンして、
プランが了解を得ることに成功しました。
それから6年後、そのプランは三温度帯+プロセスセンターというカタチで見事に結実し、現在稼働中です。
おそらく、紹介してくれたマスターマインドの銀行マン氏は、
私のそういうところを見抜いていたのでしょう。
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「実績」の本質
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この事例のように、「自分には何もない」と思っていても、
・これまで集めてきた名刺にアプローチするか、
・これまで蓄積してきた実績を掲げるだけで、
思わぬ受注を勝ち得ることができるのです。
ですので、あなたも「自分には何もない」などと言って、
最初っから構築するんだと鼻息を荒くしないで、
これまでの名刺をすべてひっくり返し、一人ずつアプローチしてみることをおすすめします。
すると、あなたが他人から
・どう見られているのか
を知ることができるのです。。
そうした中で、
私が他の名刺にコンサルティングをご案内したところ、数件から引き合いがありました。
要するに私は、一般的には、物流の専門家と思われているのです。
確かに結果も目に見えるカタチで存在しています。
1・4つのビジネスモデル構築
2・26棟もの物流センター構築
3・32件の大型受注
私の実績が、この物流マーケティング塾の存在理由になっています。
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物流マーケティング塾・塾長 江島裕
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メッセージ-37「商品つくりからはじめるな!」
今回も商品に関してです。
このテーマに関する考察が多いのは、私自身、このテーマにもっとも苦しんだからです。
今だから言えるのは、ただ一つ。
・いきなり商品をつくろうとしてはいけない
まだ実績も資金もない人が商品をつくったところで、粗末なものができあがるだけです。
ビジネスは遊びではありません。
対価を受け取る以上、最低限の品質と価値がなければ、商品としては成立しません。
ということは、これから新規開拓を検討している人がまずやるべきことは、
商品づくりではないということです。
あなたがつくらずとも、世の中にいい商品はたくさんありますし、
昔と違って大概の商品を扱うことができます。
なぜなら、ものが売れない時代に突入したことで、
どの物流事業者も、何かちょっとでも商品サービスが売れればいいという考えにシフトしたからです。
だから、あなたが無理して新規に自社商品をつくらずとも、
すでに実績ある安定した商品を代理店として扱うことで、
時間を短縮してピジネスをスタートさせることができるのです。
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客が何を求めているかをひたすら考える
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その際、ひとつだけ注意しなければいけないことがあります。
それは、商品ベースで考えるのではなく、
顧客ベース・見込み客ベースで、扱う商品サービスのことを考えるということです。
ここを、多くの人は見逃します。
良質な商品を扱っても売れない人は、
大手競合の「品質」や「クオリティ」や「製作者」や「販売実績」などで、
商品価値を判定する傾向にあります。
これは、人の持つ学歴や、住んでる家や、乗っている車にステータスを感じるのと変わりません。
でもそれは、その商品や人物が持つリソースでしかなく、どれだけ役に立てるモノかは定かではありません。
私の感覚では、ビジネスとは、
・顧客リスト
・信頼関係
がトップなのです。
ですから、商品を構成するリソースの良し悪しにビジネスが立脚しては、何も出来なくなってしまうのです。
ということは、同じ商品サービスを扱ったとしても、同じ結果を生まないのです。
大切なのは商品そのものではなく、
アプローチ可能な顧客リストをペースに、ビジネスを組み立てることです。
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ひとつの事例
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ある日、倉庫会社の営業部長であるBさんから相談を受けました。
Bさんにあるイベント会社からセミナー出演依頼があったので、断ったとのことでした。
それを私が、「ぜひ受けるべきだ」と言ったので、彼は、1週間ものあいだ迷いに迷っていました。
凡そ、以下の3点がネックになっていました。
1・セミナーをするといってもお金がもらえるわけではなく、逆にお金を払うというもの
2・大勢の人前に顔をさらすということ
3・一番の問題は、テーマが決められないこと
そこで私は、このように答えました。
「そもそも観客は、Bさんが掲げるテーマを見て、テーマに興味があるから観に来るわけではありません。
それはBさんが物流の人だから、観に来るのです。
要するに、話すテーマが何であろうと、観客には関係ないことです。
それからそれ以上に大切なことは、集客をイベント会社に任せっきりにしないことです。
既存の顧客・見込み客に対して、招待状を送りましょう。
テーマは、その顧客・見込み客に堂々と話ができる内容であるかということです。
それができるならば、早速申込みましょう。
セミナーは、これまで学んできたマーケティングの総決算なのです。
もしそこで躊躇が生まれたり、少しでも嫌だなと感じるようであれば、
どれだけ販売実績があり、濃い人間関係が築かれていると思ったとしても、絶対にやらないことです。
既存顧客が離れます。
マーケティングは、実践を経てやっと構築できる信頼関係なのです。
しかも、その信頼を裏切らないようにと、「顔出し」を敬遠するならば、
逆にこれまで構築してきた人間関係は終わります。
しかし顧客・見込み客にとって、
さらなる願望を満たすものであったり、悩みを解消するテーマであれば、
信頼の積み上げになります。
新たにBさんの話を聴いた人も、
取り上げられたテーマに賛同する人であれば、必ず名刺交換を求めてくることでしょう。
その観点で見た場合、顧客・見込み客・新規客にとって、
セミナー講演は喜ばしい実践行動となりませんか?」
すると、Bさんは次のように答えました。
「自分は、折角のセミナーなんだから、何か新しいものを打ち出す必要があると思っていました。
確かに、相手にとって新しいテーマであるかどうかは関係ないことですね。」
Bさんは、さっそく、そのイベント会社に連絡し、セミナーの準備に入りました。
内容は、顧客相手のプレゼンで使ったパワーポイント資料から、
最大公約数的なものにし、かつ、固有名詞を取り除いたもので構成しました。
あっという間に、完成してしまいました。
むしろ、リハーサルに時間がかかりました。
話に「えー」とか「あー」とかが多かったからです。
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物流マーケティング塾・塾長 江島裕
メール:info@logivision.biz
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